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   <title>メタボリックシンドロームが生まれた経緯</title>
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   <published>2007-09-16T21:56:23Z</published>
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      1988年、生活習慣病の三大要素（高血圧・糖代謝異常・脂質代謝異常）がインシュリン抵抗性を基礎に密接に関連して、糖尿病と心血管疾患を引き起こすという学説が、Reaven GMによって「Syndrome X」との研究名で報告され、その翌年にKaplan NMによる「死の四重奏」と題する研究報告がなされたのを契機に、インシュリン抵抗性症候群の研究が盛んとなり、1998年にWHO（世界保健機関）が『メタボリック症候群』という名称と、その診断基準を発表したことにより、一般に知られる病態名となった。

2001年に簡便なNCEP-ATPⅢ診断基準ができて、これが世界的に普及したが、2005年、国際糖尿病連盟（IDF）は腹部肥満を必須項目とするメタボリック症候群の世界統一診断基準を作成した。しかし、これが論文として掲載される前に、アメリカ循環器学会（AHA）とアメリカ国立心臓肺血液研究所（NHLBI）は、このIDF診断基準よりも、腹部肥満を必須項目とせず、腹囲、血圧、中性脂肪、HDLコレステロール、血糖の５項目中３項目を満たせばメタボリック症候群とする従来のNCEP-ATPⅢ診断基準の方がよい、という共同声明を発表した。相前後して、アメリカ糖尿病学会（ADA）とヨーロッパ糖尿病学会（EASD）は、これまでのどの診断基準も欠陥だらけであり、現時点では、人々にメタボリック症候群というレッテルを貼ってはならないという共同声明を発表した。

その後、メタボリック症候群の診断は有用であるとするAHAのGrundyと、メタボリック症候群の診断は有害であるとするADAのKahnとの間に論争が繰り広げられ、メタボリック症候群の概念の提唱者であるReavenは、現行の診断基準では、メタボリック症候群に当てはまらない人の方が、メタボリック症候群と診断される人よりも明らかに高リスクである、というシナリオがいくらでも想定されることを具体的に例示して、人々にメタボリック症候群というレッテルを貼ってはならないというKahnらの見解に賛成の意を表明した。

Reavenは、数ある診断基準の中でもIDF診断基準（日本の「メタボリックシンドローム-内臓脂肪症候群」はこれに近い）が最も危険であることを指摘し、これまでに報告された、クランプ法で厳密に測定したインスリン抵抗性と、内臓脂肪面積、皮下脂肪面積、およびBMIとの相関関係を研究した論文を表にまとめて、インスリン抵抗性と内臓脂肪面積が、特別強い関係にある、とは言えないことを明らかにした。Grundyは、メタボリック症候群は短期リスク（10年）を評価する道具ではなく、長期リスクを評価する道具であると述べているが、最近、30年に及ぶ長期リスクの研究でも、メタボリック症候群はその個々の成分以上の予後評価の情報を与えないという結果が報告された。また、彼はメタボリック症候群と診断すべきか否かの論争はAHAとADAの利害対立を背景としているかのように述べてるが、AHAとADAは、2006年6月、それを否定して、「心血管疾患と糖尿病予防のために」という簡潔な共同声明を発表した。この中で、メタボリック症候群という診断をすべきか否かの賛否両論に触れ、メタボリック症候群の診断に拘らず、肥満、血糖、血圧、脂質異常、喫煙の重要性を指摘して、文明社会、特に欧米に蔓延する肥満の予防と治療を呼びかた。

但し、心血管疾患の危険因子はインシュリン抵抗性を中心に集積するという現象は事実であり、最近、インシュリン抵抗性と炎症が絡みあって、内皮機能障害と動脈硬化をもたらすこと、および、その背景に、身体計測の肥満よりも、内分泌疾患としての肥満（脂肪ホルモンの失調状態）があることが明らかにされてきている。

なお、日本の「メタボリックシンドローム」診断基準が欠陥だらけであることは、既に、エビデンスで証明されている。日本肥満学会は、2000年に、男女ごちゃ混ぜに決めた内臓脂肪面積の基準値から、男女別に腹囲の基準値を決めるという奇妙な解析方法で、男性85cm、女性90cmという世界に類の無い、男女逆転した腹部肥満の基準値を提唱し、2005年に、世界糖尿病連盟（IDF）と、メタボリックシンドローム診断基準検討委員会に、これを承認させた。しかし、このメタボリックシンドローム診断基準検討委員会の14人の委員のうち、過半数の8人は日本肥満学会の役員だったのであり、IDFは、2006年に、日本人も、アジア人の基準値、男性90cm、女性80cmを採用すべきであると訂正した。そして、2006年に、2452人を対象とした14年間に及ぶ久山町研究によって、男性85cm、女性90cmという基準値によって診断された腹部肥満が、男女とも心血管疾患発症の危険因子にならないこと、および、男性90cmを基準値とした腹部肥満は有意な危険因子となり、女性80cmを基準値とした腹部肥満は危険因子となる傾向があることが実証された。また、この2006年の久山町研究によって、メタボリックシンドローム診断基準検討委員会が提唱したメタボリックシンドロームは、男女とも心血管疾患発症の危険因子として極めて不適切であり、心血管疾患発症の相対危険度について、人々に幻想を与えることが判明した。更に、2007年6月、NIPPON DATA90で、肥満をメタボリック症候群の必須条件とするのは危険であることが示され、同じく2007年6月、国保10年コホルト研究で、医療経済学的に見ても、非肥満で心血管危険因子を有する集団の医療費は、総医療費の16.5%を占めるのに対して、肥満を必須条件としたメタボリック症候群に、ほぼ、相当するであろうと思われる集団の医療費は、総医療費のわずか2.9%に過ぎないことが判明した。

出典: フリー百科事典『ウィキペディア（Wikipedia）』

      
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